ヨルシカの花に亡霊という曲は知っていたんだけど、それをテーマソングにしている映画を観たことがありませんでした。
調べたらNetflixで観られるということで観ました。
ぱっと見で一発でわかるけど舞台は愛知県の常滑がモデルですねこれ。
常滑はあの独特な景色が好きでちょくちょく訪れていたのでこのアニメには以前から興味がありました。
内容は、片思いするおてんば女の子の眩しくて泥臭い学園青春ファンタジーって感じです。
あらすじ
おてんば女子の主人公ムゲは同じクラスのおとなしい男の子賢人に片思いしていて、ちょっかいをかけるもそっけない態度をとられていた。
あるきっかけから自分の姿を猫へ変えられる道具を手に入れたムゲは、賢人に子猫の姿で近づき、賢人の悩みや本心を知る。
ある日、ムゲは賢人の悩みを理解してあげたい一心から手紙を書いたが、教室で渡す時に他のクラスメイトに取り上げられ冷やかされてしまう。その場で追い打ちをかけるように賢人にも冷たい言葉を言われ、ひどいショックを受ける。
さらに家に帰れば家庭環境の悩みが重なり、もう人間の姿はいらない、猫のままで良い…と逃げ出す。
人間の姿を捨てたムゲだったが、子猫として過ごす中で賢人の気持ちの変化を目の当たりにしたり、自分が人間として様々な人から愛されていたという事を知り、人間の姿に戻ろうとする。
しかし、気づいた頃には簡単には人間の姿に戻れない状態になってしまっていた…!
どうしよう…!
というお話です。
Q.佐藤監督が特に心に残っているシーンは?
— スタジオコロリド (@studiocolorido) 2022年5月7日
A.たくさんありますが、坂内がムゲの手紙を奪って読んでしまい、ムゲが日之出の言葉にショックをうけて教室を出て行き頼子が「死ね!」と坂内を踏みつけて出て行く、という一連のシーンは大好きです。#泣きたい私は猫をかぶる
↓つづく↓ pic.twitter.com/Jz35PTtAP6
人間なんてやめたい
これ面白くて、誰しも一度は考えるであろう「人間なんてやめたい」という感情を主人公を通して描いているのと対照的に、人間の姿の主人公を羨んで「人間になりたい」という感情を抱く猫も描かれています。
物語の後半は、人間の姿に戻りたい主人公と、晴れて人間の姿になれた猫とのやり取りが見どころです。
主人公を取り巻く人間関係、学生ならではの不器用で噛み合わない感じ。
親友の女の子から見た主人公の本当の人間像。
主人公の親の再婚を巡る大人たちの感情のぶつかり合い。
主人公の家の飼い猫が密かに抱いていた強い感情。
男の子の人間性の成長。
男の子の祖父が営む工房が抱く問題。
大人、子供、動物すべての感情が渦巻いてる様子が見どころです。
と言いつつ、適度にダークすぎないようにバランスが調整されています。常滑の街並みなどの綺麗な景色があったり、子供ならではのコミカルな場面もあります。
それもそれでリアル…。でも優しい世界なので安心して観てください。
テーマソングはヨルシカ
テーマソングがヨルシカっていうのも似合っています。
悩みや辛さ、切なさを繊細で綺麗なメロディーラインで表現するアーティストです。
個人的好きポイントまとめ
このアニメ、前半は人間関係の心理描写に重きを置いているためかマンガ的な極端な描写は少なめで、逆に実際の人間くさい行動だったり視線の動きが随所に盛り込まれています。普段あまりアニメを見ない私からしたらとても理解しやすい表現でした。
具体的にどこが良かったかというのはまとめたら大長編になってしまったので、エントリーを分けて書きました。よろしければ御覧ください。