発車メロディーというのは関東でJRや地下鉄の電車に乗ると何となく耳にする音楽だと思います。「電車のドアが閉まるよ~」という予告をジリリというけたたましいベルではなく心地の良い音楽にしたらどうか、という所から導入されたらしいですね。笛?知らない子ですね…。
2005年、まだ私が小学生の頃。寝台特急に乗った時の話です。
特急が駅を発車してしばらくした22時頃、暗い車内、寝台でウトウトしていると車窓がふわりと明るくなり、特急の速度がゆるゆる落ちて止まりました。
ぼんやりと見えるのは駅のホーム。高崎。案内板にはそう書かれているのが何となく読み取れました。
特急の車内、駅のホームともにしんとした中にその音楽は流れてきました。
広い空間で反響し、窓の向こうからその音楽は聞こえてきました。エモい。当時の私はそう思いました。
続けて「ドアが閉まります。」という声が聞こえ、しばらくすると特急はゆっくりと動き出しました。
当時はスマートフォンなど無く、その音楽の名前もわかりませんでした。しかしそのシンプルな旋律と優しい音色は脳裏に焼き付き、私の趣味を大きく変化させます。